野菜はスープで食べると、体にうれしい効果がたくさん。
スープというと「面倒なのでは?」と思ってしまいますね?
ですが、今回ご紹介する最強の野菜スープはとっても簡単!
季節の野菜を水で煮込むだけ。
しかも2・3日分を作り置きすることもできます。
今回ご紹介するのは、前田 浩先生の考案された最強の野菜スープです。
前田先生は、長年抗がん剤の研究や開発に携わってこられた方。
がんの最強の予防法は、野菜スープと言われます。
さらに、野菜スープは、がんだけでなく気になる体調不良の改善にも嬉しい効果がありました。
今回は基本の材料での作り方と、アレンジレシピや食べ続けるための方法をご紹介します。
まず、基本材料で作ってみました。
最強の野菜スープ基本の作り方
野菜スープ:材料
【最強の野菜スープ 出来上がり 約800~900ml】
- 玉ねぎ
- 人参
- キャベツ
- カボチャ
- セロリ・セロリの葉
- トマト
野菜は合わせて約300g
水は約900ml
定番の野菜は、キャベツ・人参・玉ねぎ・かぼちゃの4種類の野菜。
比較的一年中手に入る野菜ですね。
キャベツ・人参・セロリ・玉ねぎ・トマトはデザイナー・フーズ・ピラミッドの上位に入る野菜です。
デザイナー・フーズ・ピラミッドは、アメリカ国立がん研究所が、がん予防に効果があると考えられる食品を、効果が期待できる順にピラミッド状に提示したものです。
野菜は自分自身の身を守るために作り出した抗酸化成分、ファイトケミカルを持っています。
ファイトケミカルは人間には作り出せない成分。
酸化することで発生するいろいろな現象を、改善してくれると考えられるものです。
定番の野菜に、季節ごとの旬の野菜を加えて、4~6種類の野菜でスープを作っていきます。
①野菜スープ:材料を切ります
野菜は良く洗っておきます。
玉ねぎは皮をむき、一口大に切ります。
キャベツは食べやすくざく切りに、カボチャは種を取り除く一口大にきります。
セロリの茎は一口大に切り、葉の部分はざく切りにしておきます。
②野菜スープ:煮込みます
鍋に切った野菜を入れ、水約900mlをいれて、ふたをして煮込んでいきます。
沸騰する直前に火を弱めて約30分、野菜が柔らかくなるまで煮込みます。
③野菜スープ:出来上がり
野菜スープの出来上がりです。
前田先生はこの状態のスープを、ゴロゴロスープと言われます。
煮込んだ具材をそのままいただきます。
基本的に、味付けしなくてもおいしいですが、物足りない場合や食欲がない場合には、調味料を加えてもOKです。
隠し味に使える調味料
野菜スープは基本的に、そのままで野菜のうまみや甘みがあり、おしいく食べられます。
ですが、少し嗜好を変えたいとか物足りない場合は、うすく味付けしても大丈夫。
味噌・梅干し・しょうゆ・酢・カレー粉・黒コショウ・岩塩・オリーブオイルなどでうすく味をつけましょう。
野菜スープのだしは?
野菜スープのだしは、野菜のみの旨味ですが、物足りない場合は、「だし」を使うと良いです。
かつおだし・かつお昆布だし・あごだしなどのお好みのだしでアレンジしましょう。
昆布だし
【材料】
- 昆布・・・・10~20g
- 水・・・・・1000ml
【作り方】
昆布は表面をさっと拭いて、水1000mlにつけておきます。
30分以上水につけたら、弱火にかけゆっくりと温めます。
鍋のふちから泡が出てきたら、昆布を取り出します。
沸騰させてしまうと昆布から粘りが出てしまうので、注意しましょう。
鶏だし
【材料】
- 鶏むね肉・・・・1枚
- 長ネギ(青い部分)・・・10㎝
- しょうが(薄切り)・・・1かけ分
- 水・・・・・・1000ml
【作り方】
鍋に材料を全部いれて、中火にかけます。
沸騰したら弱火にし、アクを取り除きながら8~10分煮て火を止めます。
そして、そのまま冷ましておきます。
我が家では、鶏むね肉をそのまま湯がいた鶏ハムをよく作っています。
ゆで汁はすてることが多かったのですが、長ネギやしょうがをいれると、良いだしになりそうですね。
野菜スープをポタージュタイプに
ゴロゴロタイプの野菜スープを、ミキサーにかけるとポタージュスープになります。
ミキサーにかけたあと、裏ごしするとさらになめらかになります。
こんなツールがあると便利ですね♪
野菜スープ:保存方法
野菜スープは冷凍保存がオススメ。
冷凍することで、さらに栄養価がアップ。
冷凍すると野菜の細胞の水分子が結晶化、そして解凍すると野菜の細胞膜が壊れて、ファイトケミカルが溶け出します。
解凍後のスープは、味が濃くまろやかなお味になるようです。
野菜は生よりスープが抗酸化力が上がる
健康のため、野菜は毎日350g以上食べることが推奨されていますね。
野菜ジュースやスムージーで食べるのが、野菜の栄養成分を効率よく摂り入れられると思いがちですが・・・
実は野菜スープのほうが、ファイトケミカルをたくさん摂り入れることができるのです。
その訳は、野菜の細胞が二重の硬い膜につつまれているから。
細胞壁の構成成分セルロースは、生のまますりつぶしても分子レベルでは壊れないのです。
野菜の抗酸化成分ファイトケミカルは、硬い細胞壁の中に存在しているため、生のまま食べてもわずかしか吸収できません。
野菜のファイトケミカルを効率よく摂り入れるには、細胞膜を壊すことが大切。
野菜を加熱してスープにすると、細胞膜が壊れ有効成分を摂取しやすくなります。
生で接種する場合と比べて、抗酸化力は10~100倍にもアップ!
つまりスープにすることで、抗酸化成分や食物繊維などの有効成分をたくさん摂り入れることができるのです。
また食がすすまない高齢者さんには、具材をのぞいたスープだけにすると有効成分を摂り入れやすくすることができます。
1.前田 浩(2017)「最強の野菜スープ」マキノ出版
2.前田 浩(2021)「最強の野菜スープ40人の証言」マキノ出版
3.前田 浩(2020)「最高の野菜スープ」扶桑社