たまねぎは、身近な健康野菜ですね。
ポリフェノールが豊富で抗酸化作用が高いとされています。
1990年にアメリカで発表された、がん予防に効果的な機能性成分が含まれた野菜。
『デザイナーズフードピラミッド』でも上位に入る野菜です。
そんなたまねぎは、実は皮のほうにたくさんの栄養が含まれているのです。
たまねぎ皮スープは、医学博士 堀田忠弘先生の考案されたものです。
毎日の食事に注意していても、知らず知らずのうちに体内には有害物質が溜まってしまうもの。体の外に排出したい有害物質を、デトックスしてくれるスープなのです。
今回は、たまねぎ皮スープ健康法についてご紹介したいと思います。
たまねぎ皮スープの材料5つの野菜の栄養成分についても、詳しくご紹介します。
たまねぎ皮スープ健康法とは
たまねぎ皮スープは、身近にある5種類の野菜を煮出したスープ。
材料は、たまねぎ皮・まいたけ・パセリ・ゴボウ・しょうがの5つと天然塩などです。
万病のもとになる宿毒を排出してくれる働きを持っています。
宿毒とは、食品添加物や残留農薬、有害金属などです。
たまねぎ皮スープは、分量にも秘密があるそう。
「何と何を、何対何で配合するのか」はとても大切で、漢方薬の処方と同じとされます。
スープを飲んでから1時間ごとに尿を検査し、どのような宿毒が出たのかを確かめることを繰り返しこの材料や分量となったのです。
調査の結果、食品添加物や残留農薬、有害金属などの排出に最も効果があったのが、このたまねぎ皮スープのレシピなのです。
配合の妙と言えるものですね。
毎日口にする野菜の組み合わせなので、安全安心のスープです。
腸内環境を整えるなどたくさんの働きがあるということで、我が家でもさっそく作ってみました。
たまねぎ皮スープの材料
【材 料】
- たまねぎの皮・・・・・1個分(1.2g)
(紫たまねぎの皮を使いました)
- まいたけ・・・・・・・1/8株(13g)
- パセリ・・・・・・・・6g
- ごぼう・・・・・・・・1/5本(40g)
- しょうが・・・・・・・1/2かけ(6g)
- 天然塩・・・・・・・・ひとつまみ(5g)
- 水・・・・・・・・・・2ℓ
野菜の除毒用材料
酢水・・・・・・水2ℓ+酢6㎖
下ゆでの汁・・・水2ℓ+昆布6㎝角
※無農薬・有機栽培の野菜を使用する場合は、除毒用材料は必要ありません。
【準備:野菜を除毒します】
- ボウルに水2ℓと酢6㎖を入れて酢水を作ります。
その中に、玉ねぎの皮、まいたけ、パセリを20分以上つけておき、その後水洗いします。
- 鍋に水2ℓと昆布を入れて沸騰させ、皮をむいたごぼう、しょうがを入れて5分間ほど下茹でします。
※無農薬・有機野菜の場合は、この準備は省いても大丈夫です。
下茹でに使った汁と昆布は捨ててください。
今回使ったパセリは、家庭菜園で作ったものなので、玉ねぎの皮とまいたけだけを除毒しました。
たまねぎ皮スープの作り方
- 鍋に水2ℓを入れて、野菜をすべて加えて中火にかけます。
- 沸騰したら、弱火にして20分ほど煮込みます。
- 弱火で20分煮込むと、出来上がりです。
- 玉ねぎの皮を取り出して、天然塩で調味すると出来上がりです。
野菜を食べやすい大きさに切り、2ℓの水を入れた鍋にいれ中火で煮ます。
20分煮込んだ状態です。
玉ねぎの皮とゴボウ・まいたけの色が、染み出して濃い琥珀色になっています。
※玉ねぎの皮以外の野菜は、スープと一緒に食べても良いです。
一日目は、野菜もいっしょにいただきました。
スープだけだとこんな感じです。
天然塩だけの味付けですが、野菜の旨みと甘味、ほんのりとゴボウやパセリの香りがしてとてもおいしいです。
では、飲み方をみていきましょう。
たまねぎ皮スープの飲み方
初日から3日間
朝食と夕食の食前に、約100㎖飲みます。
夜お休み前に飲んでも大丈夫です。
4日目以降
週に3~4日 一日1回約100㎖飲みます。
気になる症状がある方は、毎日1回100㎖飲みます。
※カレー粉や、七味唐辛子を振ってもOK.
原料の野菜のバランスが崩れるので、食事中はNGです。
携帯できるように顆粒状になったものはこちら♪
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では、たまねぎ皮スープの5つの野菜の栄養成分についてみていきますね。
たまねぎ皮スープ・野菜の栄養成分と働き
このスープの主役、たまねぎの皮ですね。
たまねぎの皮の栄養成分と働き
たまねぎの皮には、ポリフェノールの一種のケルセチンが含まれています。
実はケルセチンは、実の部分よりも皮のほうが30倍以上も多く含まれているのです。
ポリフェノール類は、植物が自分の体を守るために作り出すもの。
なので、一番外にある皮の部分に多く含まれているのですね。
そんなケルセチンの働きは次のようなものです。
- 解毒作用
- 抗酸化作用
- 抗炎症作用
- アレルギーを抑制
- 血流改善
- 肝臓での脂肪燃焼力を高める
- 胃腸での脂肪吸収を抑制
- 脳神経細胞伝達物質を活性化
ビタミン類では、A・B1・B2・C、ミネラル類では鉄・カリウム・リンなどが豊富に含まれています。
まいたけの栄養成分と働き
まいたけは、免疫力を高めるβーDーグルカンを豊富に含んでいます。
βーDーグルカンはβグルカンの中でも、免疫力を上げる働きが高いもの。
マクロファージやナチュラルキラー細胞(NK細胞)を活性化することで、がん予防効果をもたらします。
また、ナイアシンの含有量もキノコ類では最も多いです。
ナイアシンは、血圧を安定させたり、胃腸の働きを整える・自律神経のバランスを整えるなどの作用があります。
さらにお肌にも嬉しい成分で、皮膚や粘膜の生まれ変わりに大切なもの。
まいたけは、食物繊維も豊富で、脂肪の吸収を抑制したり、便秘解消にも働いてくれます。
ビタミンD2も含まれ、コレステロールの低下や、骨の健康や、皮膚や爪・髪の毛を美しくするなどの働きがあります。
ビタミンB2やミネラルも含まれています。
しょうがの栄養成分と働き
しょうがもたまねぎと同じように、デザイナーフードピラミッドの上位に表示されています。
しょうがの主な働きはこちら。
- 発汗・血行促進効果
- 解毒作用と食欲増進効果
- 痛みやうつの緩和に
- 殺菌効果
- 抗酸化作用
- 抗がん作用
身体を温めることで、発汗や血行促進・解毒作用があります。
食欲増進作用や吐き気や乗り物酔い・片頭痛や変形性関節炎の痛みにも役立ってくれます。
また、うつの緩和にも良いとされます。
さらに、しょうが独特の成分ショウガオールやジンゲロンは、抗がん活性が食品中で高いと評価されています。
ジンゲロンの強い殺菌力は、腸チフスやコレラ菌にも力を発揮すると言われています。
またさばやイカなどに寄生する、アニサキスの幼虫を死滅させる効果があるとされています。
ごぼうの栄養成分と働き
ごぼうといえば、食物繊維が豊富な野菜ですね。
食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維がありますが、ごぼうにはその2つがバランスよく含まれています。
さらにごぼうの皮には、クロロゲン酸やタンニンという老化防止に働くポリフェノールも含まれている健康野菜です。
ごぼうの主な働きはこちら。
- 整腸作用
- 有害物質を吸着して排泄
- 発がん物質の排泄をうながす
- 大腸がん予防効果が期待できる
- 免疫力の向上
- 老化防止作用
- 血糖値の上昇を抑える作用
腸内環境を整えるには、水溶性と不溶性の食物繊維の両方を取り入れるのが大切。
ゴボウには2つの食物繊維がバランスよく含まれています。
ごぼう100gに含まれる食物繊維は、5.7g。
その中で水溶性食物繊維は2.3g,不溶性食物繊維は3.4gです。
水溶性食物繊維のイヌリンや不溶性食物繊維のセルロース、リグニンは、腸の動きを活発にして腸内環境を整えてくれます。
さらに有害物質や発がん物質の排泄をうながすため、大腸がんなどの予防効果も期待されているものです。
ビタミンではB1とB6が含まれ、ミネラルではカリウムが100g中に320mg含まれるため、高血圧の予防にも期待できます。
腸内環境を整えて免疫力をアップするためにも、毎日食べたい野菜ですね。
パセリの栄養成分と働き
付け合わせとして使われることが多い野菜ですが、解毒作用や抗酸化作用がある優れもの。
パセリの主な働きはこちら。
- 抗がん作用が期待できる
- 発がん物質の解毒作用
- 利尿作用
- 痛みの緩和作用
- 免疫力の向上
- 抗活性酸素効果
- 貧血予防に
モノテルペン、フタライド・ポリアセチレンなどの抗酸化物質が含まれています。
このことから、抗がん作用が期待できます。
また、発がん物質を解毒する働きや利尿作用があります。
βーカロテン、ビタミンB1・B2・Cなどのビタミン類や、カルシウム・マグネシウム・鉄などの重要ミネラルも豊富に含まれています。
生理不順の解消や、関節や筋肉の痛みの緩和作用や免疫力の向上・貧血予防にも作用してくれます。
まとめ
野菜をスープで食べようとするとき、一番気になるのは農薬や化学成分ですね。
できれば無農薬や有機栽培野菜を使いたいですが、そうできない場合も多いです。
また、自分で栽培して作る以外には、完璧に安全なものを手に入れるのは難しいです。
先生は、普段買っている野菜を使っても大丈夫と言われます。
無農薬・有機栽培の野菜で作ったスープと比べると、約8割の効果と考えると良いそう。
こだわって作らないよりも、スープを作り飲み続けることが大切なのです。
農薬や化学成分が気になる野菜は、除毒の処理をして使うといいですね。
※たまねぎ皮スープを飲み始めて2日目に、どっとたくさんの排便があったという主人。
食べ物にうるさいですが、このスープはおいしいと飲んでくれてるので、継続しようと思います!
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
1.堀田忠弘(2014)「たまねぎ皮スープ健康法」宝島社